ダディズオンザラン

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「女の子なんだから」は厳禁。子供と一緒に人権について考えよう

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「女の子なんだから、ごはんのお手伝いしなさい」

「また男の子みたいな色選んで」

「そんな言葉づかい、女の子がするもんじゃない」

こんな発言、あなたの子供の回りで飛び交っていませんか。

 

「女の子なんだから」という理由で意見することは、娘に差別や偏見を押し付けていることに他なりません。

「なんで女の子らしくしなくちゃいけないの?」と反発する子は、理不尽さに気づいて反論できているので健常だと言えますが、

「女の子なんだから」を受け入れてしまう子が多いので注意が必要です。

特に子供が小さい場合は、親の言うことをすんなり聞いてしまうので、差別や偏見につながる発言には気をつけましょう。

 

この記事を読んでいただくことで、

お子様を、これからの時代必要とされる「人権感覚に優れた人間」に育てるための、

手助けができれば嬉しい限りです。

 

 

「女の子なんだから」は、娘に差別や偏見を押し付けている

「なんで女の子だと、いっぱいお手伝いしなくちゃいけないの?」

「女の子らしい言葉使いってなに?なんで女の子らしい言葉を使わなきゃいけないの?」

こう子供に質問されて、最後まで論破できる自信がありますか?

私はできません。

もし論破できる人がいても、その人は人権感覚の偏った、古い頭の人でしょう。

 

たしかに子供にお手伝いさせたり、丁寧な言葉使いをさせることは良いことですが、人としてさせるべきであって、「女の子だから」という理由は理不尽です。

 

「女の子なんだから」と言う人がいるのは、昔の古い男女分業の意識がまだ根付いているからだと思われます。

しかし時代は変わりました。

昔は当たり前だった根拠のない男女分業意識が、今や差別や偏見とみなされます。

性別は「男」と「女」だけでなく、LGBTの考え方が浸透しつつあります。性別の他にも、障がい者、外国人など、多種多様な人々を尊重する社会形成が進みつつあります。

そんな時代の中で、「女の子なんだから」は、もはや老害です。

 

「女の子なんだから」に反発する子は健常である

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人権感覚が偏った親の「女の子なんだから」に反発できる子は、

理不尽なことが判断できて、しっかり反論できる子なので、とても健常だといえます。

 

ここで、私が過去に出会った健常な子の例を紹介します。これは娘から聞いた話ですが。

 

長女が年長のとき、お遊戯会でやる劇「ピーターパン」の練習が始まったときのことです。

ある女の子が、「ピーターパン役をやりたい」と申し出ました。

一部の男の子からは、「なんで女の子がピーターパンやねん」と突っ込まれましたが、

その子はひるまず、「カッコいいからやりたいんや。ええやん、女の子でも」と言い返しました。

そして見事、ピーターパン役に抜てきされたそうです。

 

私はこのエピソードを知った上でお遊戯会を観に行ったので、その子が演じるピーターパンがめちゃくちゃカッコ良く見えました。

 

「女の子なんだから」を受け入れてしまう子が多い

逆に、「そうか、女の子はこうあるべきなんだ」「女の子らしくしなくちゃいけないな」と受け入れてしまう素直な子が多いので、注意が必要です。

素直に吸収するのは良いことですが、その分間違ったことも吸収してしまいます。

安易に人権を侵害するような発言をしていないか、振り返りながら子供と接する必要があります。

 

また、極端なレディーファーストや、外国人や障害者への対応も、子供は良く見ています。

親の人権感覚は、様々な場面で問われているのです。

 

まず親が人権知識をつけよう

しかし気負う必要はありません。

親が人権について正しい知識をつければ、自然と子供の前で差別や偏見につながることは言わなくなります。

また、日常生活中の様々な場面で人権に配慮できるようになり、行動が洗練されます。

さらに、日常生活中の身近な人権問題について子供と話すことで、さらに子供の人権感覚は磨かれていきます。

 

 子供と一緒に人権について考える絵本

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とはいえ、親が人権について勉強するのは、少し重い腰を上げることになるかと思います。

まず子供と一緒に以下のオススメ絵本を読んで基本的な考え方を身につけ、

それから書籍やネットでもう少し深い知識を得る、という順番がいいでしょう。

 

ひとはみな、自由 世界人権宣言/(訳)中川ひろたか

「人はみな、自由に生きていい。」という信念のもと、人権の基本的な考えを学べる絵本。子供向けではありますが、だからこそわかりやすく、全ての世代の方と共有したい一冊です。

 

みんなたいせつ 世界人権宣言の絵本/(訳)東菜奈 (写真)渋谷敦志

こちらも世界人権宣言をもとにした絵本ですが、世界中の子供たちの写真が載っており、より印象に残る一冊です。

 

ピンクがすきってきめないで/(作)ナタリー・オンス(訳)ときありえ

題名通りの絵本です。「女の子だから」と決めつけず、その子らしさを大切にし、伸ばしてあげようと思える本です。

 

まとめ

・「女の子だから」という理由は理不尽で、子供に差別や偏見をおしつけている。

・「女の子なんだから」に反発できる子は、理不尽なことが判断できて、しっかり反論できているので、健常だといえる。

・「女の子なんだから」を受け入れてしまう素直な子が多いので、親の発言には注意が必要

・親が人権について正しい知識をつける必要があり、子供と一緒に本を読むのがオススメ。

  

正しい人権感覚をつけることは、ものごとに対して偏った見方をしないこと、

つまり、「事実に基づいて判断する」力をつけることに他なりません。

この力は、ビジネスや人間関係など、人生のあらゆる場面で活きてくるでしょう。

そのためにも、お子様と一緒に人権学習、早いうちから始めるべきです。